五浪丸 The final challenge

五浪丸の113回医師国家試験への軌跡

ミッション:錦鯉を空輸せよ!

f:id:medical555:20181009231218j:plain

ミッション:錦鯉を空輸せよ!

 

先日叔父が「昔の有名な話なんだけど・・・」と前置きをして

とてもためになる話を聞かせてくれたので

忘れないように書き留めておきたいと思う。

 

ある会社に「観賞用錦鯉をブラジルまで空輸せよ」という仕事が入った。

ブラジル。。。

日本の真裏に位置するその国までは

どれだけ頑張っても飛行機で24時間はかかってしまう。

温度調整に気をつけたり、餌を工夫したりして

到着までの24時間を出来るだけ快適に

空輸される錦鯉たちが過ごせるようにと腐心するも

ブラジルに着く頃には全滅というケースが続いた。

 

思い悩んだ社員は考え方を180度変えてみた

空輸する観賞用錦鯉の水槽にピラニアを一匹入れてみたのである。

いかに快適な空間を錦鯉の為に作るかという観点から

敢えて少しのストレス負荷をかけたらどうなるだろうかと

発想の転換を試みたのだ。

その結果

一匹の観賞用錦鯉も死ぬ事無く空輸に成功したのである。

 

このことから分かるのは

何不自由無いストレスフリーな状況よりも

適度なストレス負荷がかかった方が

生きものにとって良い結果を生むという事実である。

医師国家試験の勉強も同じ事が言えよう。

24時間、食べて寝て勉強する環境が与えられているよりも

定期的な親の手伝いやバイト、介護など

何か全く別の用事をこなさねばならなくなったりする環境下の方が

かえって時間のメリハリが出来たり

自由になる時間に必死に勉強に打ち込んだり

学習に向き合う姿勢そのものが変わってくるかもしれない。

 

とはいえ「適度」というのは非常に難しいさじ加減であり

誰も「これがあなたにとって適度なストレスです」

という風に正解を与えてくれるわけではなく

自分で正解に近いものを見つけ出すしかないのである。

 

だらっと過ごす何の負荷も無い毎日にならないように。

精神的につぶれてしまうくらいに自分を追い込まないように。

上手に自分にとっての適度なストレスを見つけたいと思っている。

きっとこれは、今だけの問題ではなく

生きていく間ずっと考えなければならない事なのだろう。

 

・・・まあ、個人的にはピラニアは一匹でも多すぎると思うので

僕の水槽にはピラニア0.2匹くらいで宜しくおねしゃす!

(ピラニア死んでる)