五浪丸 The final challenge

五浪丸の113回医師国家試験への軌跡

隣のニーコ

f:id:medical555:20180612161205p:plain

 

隣のニーコ

我が家と隣接しているマンションがある。

ちょうど僕の部屋とその隣のマンションの一室とはお互いベランダが近いらしい。

季節がら窓を開けている事が多いので、時々聞こえてくるマンション住人家族の声で彼らが

一匹の猫を飼っていることを知る。その家族の猫、名をニーコという。

 

「ねぇニーコ」

「ニーコ」

「ニーコご飯だよ」

「かわいいねニーコ」

 

隣の家から聞こえるその声にニートの僕は毎回びくっと反応してしまう。

 

に、に、ニートちゃうわ////ニート

 

と心の中で返事するが、勿論彼らはニーコと言っているわけで

何のいちゃもんの言われもないわけである。

 

「ニーコ、ほんと癒やしだね。長生きしてね。」

勝手に末尾をコからトにそっと脳内変換する。

ニート、ほんと癒やしだね。長生きしてね。」

ニート頑張れー」

ニート凄いね!」

最初はびくびくとしていた自分も、最近ではお隣家族の温かな声かけにニート(ぼく)は擬似的な応援をしてもらっているようなそんな不思議な感覚になってきている。

声援があると勉強にも身が入る。

今日は勉強の進みが良いのも、あながち偶然ではなさそうである。

 

我が家の猫を愛でる声で隣の見知らぬニート野郎が勇気をもらっている。

冷静に考えたらちょっとしたホラーである。

季節には少し早い、本当にあった怖い話を本日はお届けした。